大判例

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東京高等裁判所 昭和59年(行ケ)228号 判決

一 請求の原因一(特許庁における手続の経緯)及び同二(審決の理由の要点)の各事実は、当事者間に争いがない。

二 そこで、請求の原因三の審決を取消すべき事由の有無について判断するに、請求の原因三前段の事実は当事者間に争いがなく、右事実によれば、本件審判事件の審理中に原告と被告の間で本件審判請求を取下げる旨の合意が成立したことにより、審判請求人たる被告は本件審判請求の利益を喪失したものというべきである。したがつて、本件審判請求は不適法として却下すべきものであつたにもかかわらず、審決は、結果としてこの点を看過して、本件審判請求の内容について審理、判断したものといわざるをえず、違法として取消しを免れない。

三 よつて、審決の取消しを求める原告の本訴請求を正当として認容する。

〔編註〕 本件における当事者の主張は左のとおりである。

(1) 原告の主張

本件審判事件については、その審理中に、原告(被請求人)と被告(請求人)の間で、本件審判請求を取下げる旨の合意を含む和解が成立した(ただ、被告が現実に本件審判請求を取下げる手続をする準備をしている間に審理終結の通知がなされたため、取下げが不能となり、審決がなされるに至つたものである。)。

したがつて、被告は、本件審判請求の利益を有していなかつたものであるから、審決は、違法として取消されねばならない。

(2) 被告の答弁

請求の原因事実はすべて認める。

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